【テキストカバレージ】上越メディアCS 決勝トーナメント 2回戦

予選を勝ち抜いた16名の《終末の時計 ザ・クロック》を懸けた大一番も終わり、勝利して安堵している者、敗北して悔しんでいる者が見られる中、出揃ったベスト8には今大会の会場であるメディア館の常連キリサメの姿があった。

 

せっかくのメディア館でのCSなのに地元のプレイヤーをフィーチャー席に呼ばないわけにはいかないだろうということで、第2回戦はそのキリサメと県内・中越地区を中心に活動しているDM調整チーム「小麦隊」のメンバーであるごいちの試合をお送りする。


実はこの2人、予選で1度当たっており、その時はごいちがその対戦を制している。お互い手の内は分かる。おまけにこの2人同い年。キリサメがリベンジを果たすのか、ごいちがまたもや勝利を手にするのか、上越中越の若手プレイヤー同士の負けられない闘いがここにある!

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予選順位の高いごいちが先攻でゲームがスタートする。《ハムカツ団の爆砕Go!》をチャージするごいちと《追憶人形 ラビリピト》をチャージするキリサメ。ごいちは《超次元 ムシャホール》をチャージして《ダンディ・ナスオ》を召喚し、早期に山札の中と手札を確認しながら自分のシールドにあるカードを把握する。《ダンディ・ナスオ》のcipでマナゾーンに置かれたカードは《勝利のアパッチ・ウララー》!

 


対するキリサメは"闇単卍デ・スザーク卍"の新兵器《堕魔 ドゥリンリ》を召喚。ターン終了時に効果で墓地に落ちたカードは《卍デ・スザーク卍》!双方お互いに勝利へのシナリオを書き綴る準備はできたようだ。

 

運命の分かれ道、3ターン目が訪れる。

 

 

 

決勝トーナメント第2回戦前――――――

 

ごいち「3ターン目にドルガンバスターで走れば勝てる。」

 

キリサメ「3ターン目にドルガンバスターで走られたら負ける。」

 

両者は全く同じ事を口にしていた。

 

 


その3ターン目。本来ならばこのターン中に《龍装 チュリス》を召喚して《蒼き団長 ドギラゴン剣》に革命チェンジして一気に畳み掛ける予定だったが、残念ながらマナゾーンにカードをセットしながら《ダンディ・ナスオ》でキリサメのシールドをブレイクしてターンを終わる。

 


そしてキリサメのターン。3マナをタップして召喚したのは勿論《堕魔 グリギャン》。先程墓地に落ちていた《卍デ・スザーク卍》の無月の門を宣言する。《堕魔 グリギャン》のcip効果で墓地に《卍月 ガ・リュザーク/卍・獄・殺》《堕魔 グリナイブ》《堕魔 ドゥグラス》の3枚が落とされ、無月が成立する!ごいちの《ダンディ・ナスオ》が破壊され、バトルゾーンには何も無し。

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今回ごいちが持ち込んだデッキは"火自然ドギラゴン剣"と、直近のCS環境ではあまり見ないようなタイプの《蒼き団長 ドギラゴン剣》のデッキだ。しかし、ごいちは返しのターンはマナゾーンに《ウソと盗みのエンターテイナー》を置いてターンを返す。


キリサメは止まらない。《堕魔 ヴォガイガ》をバトルゾーンに呼び出し、更に墓地を増やしてリソースを稼いでゆく。《堕魔 ドゥリンリ》を手札に戻してターンエンド。


ごいちは悩む。"闇単卍デ・スザーク卍"の制圧力相手に《蒼き団長 ドギラゴン剣》のデッキは比較的に不利であるからだ。しかし、付け入る隙はまだある。4マナを使用し、《"乱振"舞神 G・W・D》をB・A・D 2でバトルゾーンに出し、キリサメの《堕魔 ヴォガイガ》を処理しながら1ドロー。こうしてキリサメの展開を妨げる。そこで、キリサメはごいちの手札の枚数を確認する。


キリサメ「ハンド(手札)の枚数はいくつですか?」
ごいち「3枚です」


ごいちの手札の枚数を把握したキリサメ。バトルゾーンの次に手札にプレッシャーをかけるように《追憶人形 ラビリピト》を召喚。ごいちの手札から落ちたのは《デスマッチ・ビートル》。が、この《追憶人形 ラビリピト》は《超次元 ムシャホール》によって除去される。


《追憶人形 ラビリピト》が除去されたとはいえ、現状の有利不利はバトルゾーンを見れば定かだ。《堕魔 ヴォーミラ》を召喚してから墓地から《堕魔 ドゥグラス》を召喚して守りを固くする。ついでといわんばかりに《超次元 ムシャホール》によって呼び出された《レッド・ABYTHEN・カイザー》を《卍デ・スザーク卍》で討ち取る。


ごいちも対抗する。《ハムカツ団の爆砕Go!》を唱え、《卍デ・スザーク卍》をマナゾーンに退場させる。(この時、《卍デ・スザーク卍》の下にある魔道具は墓地に送られる。)これでとりあえずごいちの出すクリーチャーはタップインからの呪縛は解かれた。

しかし、キリサメは動じない。《堕魔 ヴォーミラ》(A)の効果で墓地から2体目の《堕魔 ヴォーミラ》(B)を召喚し、もう1体の《堕魔 ヴォーミラ》(B)の効果で《堕魔 グリギャン》を墓地から召喚し、またもやここで無月の門を宣言。《卍デ・スザーク卍》がまたもやバトルゾーンに降り立ち、ごいちに再びプレッシャーを与える。

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《未来設計図》で《デスマッチ・ビートル》をバトルゾーンに呼び出しターンを終えるごいち。それに対し、キリサメは豊富な墓地にバトルゾーンには《卍デ・スザーク卍》に加え2体もの《堕魔 ヴォーミラ》。リソースの差が桁違いに違う。追い打ちに《追憶人形 ラビリピト》を出してついにごいちの手札を全てなくす。そして墓地から《堕魔 グリナイブ》を召喚して万全の体制に。


シールドを1枚ブレイクし、ターンエンド時に《卍月 ガ・リュザーク/卍・獄・殺》をバトルゾーンに呼び出して《追憶人形 ラビリピト》の効果で、ごいちの手札を奪う。《デスマッチ ・ビートル》の効果でバトルゾーンから追い払うものの、山札の上から引いたのは《光牙忍 ハヤブサマル》。手札に抱えても意味は無いと判断したのかそのまま出して《デスマッチ・ビートル》にブロッカーを付与する。

 

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ターンがキリサメに渡る。まず最初にごいちの墓地を確認。この緻密な情報の把握の有無が勝負において勝利と敗北の別れ目になることもある。8コストで《卍デ・スザーク卍》を無月の門無しで召喚し、《デスマッチ・ビートル》も除去。

一斉攻撃を受けたごいちのシールドには《五郎丸コミュニケーション》と《葉嵐類 ブルトラプス》があるものの、時すでに遅し。キリサメの展開された魔道具&ドルスザク軍団の前に屈したのだった。

 

 

WINNER:キリサメ

 

"火自然ドギラゴン"という珍しいタイプのデッキを使いここまで勝ち抜いてきたごいち。"闇単卍デ・スザーク卍"を使いこなして終始ゲームを支配してみせたキリサメ。

この2人の熱い闘いは見事に自分の土俵に引きずり制したキリサメの勝利で終わり、見事リベンジを果たした。

試合終了直後、2人は互いの健闘を讃えて熱い握手をした。それは試合中緊迫したゲームの直後にも思えないほどの笑顔を灯しながら。

 

writer:SHIGU